先日の兵庫知事選で斎藤元彦氏が再選されました。

一地方自治体の首長を決める選挙で、これほど注目を集めるのは他に東京都知事選くらいでしょうか。

理由は斎藤氏の「パワハラ」とか「おねだり」とかに対して、県議会に全会一致で不信任決議が採択され失職してしまった斎藤氏が再選をめざして立候補したことにあります。

当初は斎藤氏の再選は危ういのではないかとみられておりましたが、選挙が始まると猛然と追い上げ、ついに当選したという結果になりました。

勝因を分析するとSNSの活用が大きかったようです。

これは、その前の都知事選の石丸氏や衆院選の国民民主党と同じ戦略を取ったようですが、今回はその戦略がさらに洗練され先鋭化したように感じます。

私がこうした傾向に非常に懸念するのは、有権者が既存の新聞やテレビが伝えるものよりもSNSで発信された情報の方を正しいと思い込むことです。

実際に新聞やテレビは嘘ばかり書いたり言っていて、SNSで初めて真実を知ったと言う人は大勢いたようです。

SNSは発信者が匿名で刺激的な内容ほど広く拡散されるようです。

誤った情報で民意が歪められるのはとても恐ろしいことだと思います。

ロシアなどの強権国家では情報を統制して国民を国家の都合のいいように操っています。

真の民主主義を維持するためには情報を読み解く力(ネットリテラシー)がとても重要だと思います。