昨日、冤罪事件の犠牲者として亡くなられた大川原化工の元顧問の相嶋静夫さんの遺族に対し、警視庁と検察の幹部が謝罪したというニュースがありました。
相嶋さんは拘留中にがんが見つかり、家族が何度も保釈請求をしながら認められず、適切な治療が受けられずに拘置所で亡くなられたという痛ましい事件でした。
この冤罪事件全般については、すでに警視庁が捜査に関わったメンバーを処分しました(軽い処分でした)が、検察は何の処分もしていません。
しかしながら、そもそも保釈の最終的な決定をするのは裁判所です。
処分の有無はともかく、とりあえず謝罪をした警察・検察に比べ、最終的に保釈の判断をする裁判所は何か他人事のようなコメントを出してました。
裁判官・検察官・弁護士は法曹三者と呼ばれ、いずれも国内最難関の国家試験である司法試験を突破しなくてはなりません。
このうち、裁判官は司法試験合格者の中でも特に優秀な者に声がかけられて任官されるようです。
確かに裁判官になる人たちは、物覚えがよくてペーパーテストで高得点を取ることには長けているのかもしれません。
さらに裁判ともなれば、そういうエリート意識を持つ人たちが、法廷で一段高い席から関係者を見下ろし、神のごとく判決を言い渡すのです。
なので、今回の事件で相嶋さんの保釈を認めなかったことも、「俺たち(裁判官)は偉いんだ。下々のことにいちいち関わっていられるか」という心境なのでしょう。
人生には勉強ができるということよりも。もっと大事なことがあるように思うんですが。